目が充血しているけど痛くない!これって大丈夫?原因とセルフケアを解説

  • 2025年11月7日
  • 2025年11月7日

「痛くない充血」の正体は?考えられる原因

目が赤くなるのは、白目の部分にある細かい血管が膨らんだり(充血)、切れてしまったり(出血)している状態です。主な原因を見ていきましょう。

目の疲れ(眼精疲労)

スマホやパソコン、読書などで長時間近くを見続けると、ピントを合わせる目の筋肉が疲れてしまいます。すると、目は酸素や栄養を多く取り込もうとして血管を広げるため、赤く見えてしまうのです。「夕方になると目が赤くなる」なら、目の使い過ぎの可能性が高いでしょう。

ドライアイ(目の乾き)

涙は目の表面を守るバリアです。エアコンや、画面集中によるまばたき減少で目が乾くと、バリア機能が低下します。その結果、目の表面が刺激を受けやすくなり充血が起こります。「ゴロゴロ」「ショボショボ」した不快感が特徴です。

結膜下出血(けつまくかしゅっけつ)

「白目がべっとりと赤く染まる」派手な見た目が特徴です。白目の下の小さな血管が切れて内出血を起こした状態で、腕の「青あざ」が目にできたようなものです。見た目に反して痛みはなく、通常1〜2週間ほどで自然に吸収され、元のきれいな白目に戻ります。

「痛くない」けど大丈夫?眼科受診を推奨する危険な充血

「痛くないから平気」とは限りません。早めに眼科を受診すべき危険なサインもあります。

見え方に変化がある

「視力が下がった」「かすむ」「視野が欠ける」といった症状があれば要注意です。痛みはなくても、目の奥で重大なトラブルが起きている可能性があります。早期発見が重要ですので、すぐに受診してください。

充血が長期間続いている、または繰り返す

数日休めても赤みが引かない、治ってもすぐ繰り返す場合は、慢性的なアレルギーや細菌感染などが隠れているかもしれません。また、結膜下出血を頻繁に繰り返す場合は、高血圧など全身の病気が背景にある可能性も考えられます。

コンタクトレンズを使用している

コンタクトに慣れると角膜(黒目)の感覚が鈍くなり、傷や酸素不足があっても痛みを感じにくいことがあります。コンタクト使用中に充血が続くなら、気づかないうちに重い障害が進行しているリスクがあるため、すぐにレンズの使用を中止して眼科へ行きましょう。

痛みのない充血のセルフケアと予防法

明らかな病気ではなく、疲れや乾燥からくる軽い充血であれば、生活習慣を見直すことで改善できることがほとんどです。

目をしっかり休ませる

基本にして最大のケアは「休息」です。スマホや勉強で近くを見るときは、「1時間に1回は遠くをぼんやり見る」時間を作りましょう。目の筋肉の緊張がほぐれ、血流が良くなります。また、十分な睡眠は目の回復に不可欠です。夜ふかしを避けてしっかり寝るだけでも、翌朝の目のクリアさが違ってくるはずです。

目を温める・冷やすを使い分ける

温める

「目が疲れたな」「ショボショボするな」と感じるときは、ホットタオルや市販のホットアイマスクなどで目を温めるのがおすすめです。血行が良くなり、溜まった疲労物質が流れやすくなります。

冷やす

もし、充血に加えて少し「かゆみ」がある場合は、冷たいタオルなどで冷やすと血管が収縮して症状が落ち着くことがあります。(※ただし、冷やしすぎは血行を悪くすることもあるので、気持ちいいと感じる程度にしましょう)

目薬を正しく使う

疲れ目用やドライアイ用の目薬も効果的です。ただし、「充血をとる」と書かれた市販薬の一部には、血管を無理やり縮める成分が入っており、使いすぎるとかえって充血がひどくなることがあります。常用は避けましょう。どれを選べばいいか分からないときは、薬局の薬剤師さんに相談してみてください。

さいごに

痛みのない充血の多くは「疲れ目」や「乾燥」、心配の少ない「内出血」が原因です。まずは焦らず、スマホを見る時間を減らして、目をゆっくり休めてあげましょう。

しかし、「痛くない=安全」とは言い切れません。数日治らない、見え方がおかしいといった違和感があれば、放置せず眼科に相談してください。