糖尿病とはどのような病気なのか
糖尿病とは、血液中にブドウ糖が増加してしまう病気です。
通常、食事をすると、膵臓から出る「インスリン」の作用で、ブドウ糖はエネルギーに変換されて体内に取り込まれていくため、血液中のブドウ糖は減っていきます。
しかし、遺伝・不規則な生活・ストレスが原因で「インスリン」の分泌量が減ってしまったり正常に作用しなくなったりするとブドウ糖が体内に取り込まれず、血液中にブドウ糖が常に溢れた状態になってしまうのです。
血液中にブドウ糖が溢れた状態が続いてしまうと合併症を発症し、足の麻痺や視力低下に至る危険性があります。
血液中のブドウ糖は、血液検査の「Hba1c」という項目で知ることができます。
「Hba1c」は4.5〜6.2%が正常とされており、6.0〜6.2%で糖尿病予備軍・6.5%以上の場合は糖尿病に罹患している可能性が高くなるのです。
「Hba1c」が6.0%以上の時には、早期に病院を受診し、専門医の指示を仰ぐ必要があります。
糖尿病の初期症状とは?
糖尿病の初期症状は
- 尿量が増え喉が渇く
- だるさや疲れやすさがある
です。
血液中にブドウ糖が増えると腎機能に影響を及ぼし、尿量が増加します。
尿が増えると身体が脱水状態となるため喉の渇きが起こるのです。
だるさや疲れやすさは「インスリン」が正常に作用しなくなることが原因です。
「インスリン」が正常に作用しないと血中のブドウ糖がエネルギーに変換されにくくなります。
その結果、身体はエネルギー不足となり、だるくなったり疲れやすくなったりするのです。
以上が糖尿病の初期症状でみられる症状ですが、糖尿病は自覚症状がないまま進行することが多く、症状が出た時にはある程度進行していることが多くあります。
上記のような症状が度々ある時には糖尿病を疑い、早期に専門医の診察を受けることが大切です。
糖尿病の進行を抑える、症状を改善させる方法とは?
糖尿病は、薬や手術で「完治」する病気ではなく、生活習慣の見直しや食事療法や運動療法の長期的な継続が重要です。
糖尿病の進行を遅らせるためには、低カロリー・高タンパクのバランスの取れた食事をすることが大切です。
血液中のブドウ糖を減らすためにはカロリーや脂質の摂取を抑える他に、筋肉を増やす必要があります。
鶏卵や肉・魚・豆腐等のタンパク質は筋肉を作る上で最も重要な栄養素で、1日3回の食事に1品は取り入れることがおすすめです。
運動をすることは、血液中のブドウ糖を細胞や筋肉に吸収することが可能になるため効率よく血液中のブドウ糖を減らすことができます。
また、長期に渡って運動を継続することでインスリンの作用が正常化されやすくなり、血液中のブドウ糖を減らしやすくなるのです。
食後に週3回程度・1回40〜60分、歩行やジョギングなどの「有酸素運動」と腕立て伏せや腹筋等の「レジスタンス運動」を組み合わせた運動を行うことが推奨されています。
さいごに
この記事では以下について紹介しました。
- 糖尿病とはどのような病気なのか
- 糖尿病の初期症状とは?
- 糖尿病の症状を抑える・症状を改善させる方法
糖尿病は、「インスリン」が正常に作用しなかったり分泌が減ったりすることで血液中にブドウ糖が溢れてしまう病気です。
糖尿病は、尿の増加が起こったり疲れや怠さが見られたりする初期症状から始まり、進行すると麻痺や視力低下の合併症を引き起こします。
しかし、合併症は早期発見・早期治療で適切に対処することで回避が可能です。
早期発見・早期治療につなげるためには定期的に健康診断や人間ドックを受けて、自身の健康状態を把握する必要があります。
ぜひ、定期的な健康診断を心がけて糖尿病の早期発見・早期治療に役立ててください。