健康診断って何のために受けるの?目的について
学校に通っている頃から、年に1回程度の健康診断を受ける習慣がある方は多いと思います。
社会に出てからも、会社からの指示などに従って、定期的に健康診断を受けていると言う方も大勢いらっしゃることでしょう。
なんとなく習慣で受けている方も多いかも知れない健康診断の目的について、改めて考えてみましょう。
予防と早期発見
健康診断は、潜在的な疾患や健康問題の早期発見につながります。早期発見からの適切な対応により、病気の進行を遅らせたり、合併症のリスクを減少させたりすることができます。
健康状態の把握
健康診断は、自身の健康状態を把握する手段として役立ちます。これにより、改善点やリスクを認識し、健康的な生活習慣の促進につながります。
健康指導とアドバイス
健康診断結果に基づいて、医師や専門家から健康的な食事、運動、ストレス管理などのアドバイスを受けることができます。これにより、生活習慣の改善がサポートされます。
健康保険や雇用要件
健康診断は、一部の健康保険や雇用要件を満たすために必要な場合があります。健康診断を受けることで、保険の加入や雇用の維持に役立つことがあります。
人間ドックとは?健康診断との違いについて
一般的な健康診断のほかに、人間ドックと呼ばれるものがあります。より詳細な健康診断と言うくらいの認識はあるかと思いますが、もう少し具体的に、健康診断と人間ドックの違いについてみてみましょう。
対象と目的
人間ドックは、一般的な健康診断に加えて、特定の年齢層やリスクを持つ方々に対して、特定のがん、心臓疾患、糖尿病などの潜在的な健康リスクを評価するために行われます。より専門的な検査が含まれます。
内容と範囲
人間ドックは、胸部X線、腹部超音波検査、心電図、視力検査、がんの検査(例: 乳がん、大腸がん、前立腺がんなど)、糖尿病検査、内視鏡検査など、より幅広い範囲の検査が含まれます。
費用
人間ドックは、より専門的な検査を含むため、費用が高くなることがあります。保険でカバーできる場合もありますが、保険が使える部分の他に、自己負担金が多くなる場合もあります。
どんな人が人間ドックを受けるべき?
一般的な健康診断よりも専門的、包括的な人間ドックを受けることが望ましいのは、どんな人でしょうか
特定の年齢層
人間ドックは特定の年齢層に対して推奨されることが多いです。例えば、40歳以上から始めることが多いですが、国や地域によって異なります。40歳以上の成人は、定期的な人間ドックを検討してみましょう。
家族歴
家族歴に特定の疾患(例: がん、心臓病、糖尿病など)が含まれている場合、遺伝的リスクが高まることがあります。このような場合、人間ドックで特定の疾患に対する検査が行われることがあります。
健康リスク
喫煙、肥満、高血圧、高コレステロール、糖尿病などの健康リスクを持っている方々は、人間ドックを受けてリスクを評価し、健康問題を早期に発見するための検査を受けることが重要です。
高リスク職業
特定の職業(例: 放射線被曝の可能性がある職業、有害物質に曝露される職業)に従事している方々は、特に健康被害のリスクが高いため、人間ドックで健康状態を評価することが重要です。
さいごに
一般的な健康診断にしても、より専門的な人間ドックにしても、健康状況を知るためには定期的に診断を受けることが重要です。自覚症状が無いから、とくに健康面での心配な点がないからと、自己判断で頻度を減らしたりしていると、重大な疾患を早期発見するチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
また、診断結果に問題点や、正常範囲に収まらない数値などがあった場合は、自己判断で放置することなく、医師などの指示に従い、より精密な検査や診断、適切な指導を受け、必要に応じて治療を受けたり、生活習慣の改善に取り組んだりすることは、より長く健康に過ごすためにはとても大切です。